突然届いたショートメッセージ、その正体は?
2025年8月現在、多くのドコモ利用者のもとに、あるショートメッセージ(SMS)が届いたという報告が相次いでいます。
その内容は、「2026年4月1日以降、現在ご使用中の機種によっては、110番や119番といった緊急電話への発信がうまくつながらなくなる可能性があります」といったもので、SNS上でも「何のことかわからない」「詐欺かもしれない」といった戸惑いの声が広がっています。
このメッセージを受け取った方の中には、「つい最近スマホを買い替えたばかりなのに、どうしてこんな通知が届くの?」という疑問や、「本当にドコモが送っているのか不安」といった警戒心を抱く方も多いようです。
そこで本記事では、このSMSの内容が事実かどうかを明らかにするとともに、通知の背景にある技術的な理由、そして自分が使っている機種が対象かどうかを確認する方法まで、詳しく解説していきます。
実際に届いたショートメールの内容はこうなっている
SNSで拡散されているSMSの代表的な文面は、以下のような構成になっています。
【重要なお知らせ】
2026年4月1日以降、ご利用中の機種において110番や119番などの緊急通報がつながりにくくなる可能性がございます。
本メッセージをお受け取りのお客様には、特別なクーポンをご用意しております。
クーポンには有効期限がございますので、お早めにお近くのドコモショップもしくはオンラインショップにて機種変更の手続きをお願いします。
★お客様限定施策★
5,500円分(税込)のお取替えクーポン
※有効期限:8月31日まで
▼対象機種の確認はこちら
※このメッセージは、2025年7月28日時点でドコモに登録されているご利用機種情報をもとにお送りしています。
※重要なお知らせのため、SMSの受信拒否設定に関係なく全ユーザーに送信されています。
このような案内が突然届くと、多くの人が「怪しいメッセージでは?」と不安に感じてしまうのも無理はありません。
とくに、SMSに記載されたURLを不用意に開くことは避けたいという意識が高まっている昨今では、慎重になるのも当然です。
しかし、今回のケースでは、このSMSに記載されているすべてのリンク先が、NTTドコモの正規ドメイン(たとえば「nttdocomo.co.jp」「docomo.ne.jp」)であることから、信頼性の高い情報と判断されています。
メッセージの要点をかんたんに整理すると…
このSMSの内容を要約すると、以下のような情報が含まれていることが分かります:
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2026年4月1日以降、一部のスマートフォンでは緊急通報(110番・119番など)がうまく接続できなくなる可能性がある
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その影響を受けると想定されるユーザーには、5,500円相当の機種変更用クーポンが提供される
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クーポンの利用期限は2025年8月31日までとされている
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どの機種が対象なのかは、ドコモの公式サイト上で確認可能
つまり、ドコモは対象機種のユーザーに対して、早めの機種変更を促す目的でこのような通知を送っていると考えられます。
とはいえ、利用者の中には疑問や不安も…
こうした案内を受け取った方々の中には、さまざまな反応があります。
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「つい先月機種変更したばかりなのに、もう使えなくなるってどういうこと?」
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「URLがついてるけど、本当に公式サイト?開いて大丈夫?」
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「自分のスマホが本当に対象機種なのか分からない」
緊急通報がつながりにくくなる」という通知は本当?信頼できる理由とその背景を丁寧に解説
不安をあおるようなSMS…でもこれは本当にドコモからの連絡?
突然届いたショートメッセージに「110番や119番などの緊急通報が今後つながりにくくなる可能性がある」と書かれていたら、誰でも一瞬、身構えてしまいますよね。
しかも、メッセージにはリンク付き。こうなると、「本当に信じていいの?」と疑ってしまうのも無理はありません。
結論からお伝えすると、今回のSMSはドコモが正式に発信している案内と考えられます。
その理由には、いくつかの確かな根拠があり、それを知ることで安心して対応できるようになります。
このメッセージが「本物」と判断できる3つの理由
1. 記載されているリンク先が公式ドメインである
SMSの中に記載されたURLをよく見ると、「nttdocomo.co.jp」や「docomo.ne.jp」といったドメインが使われています。
これらは、ドコモが公式に運用しているドメイン名であり、信頼性の高いものです。
加えて、JPRS(日本レジストリサービス)が提供する「WHOIS検索」サービスを使って調べると、これらのドメインがNTTドコモによって正式に登録されていることが確認できます。
これは、「送信元が本当にドコモかどうか」を見極めるための有効な判断材料となります。
2. ドコモの公式サイトにも同様の情報が掲載されている
実は、ドコモ公式サイトには「FOMA」や「iモード」など一部サービスの終了に関する詳細な案内ページがすでに設けられています。
その中で、「一部機種において緊急通報がつながりにくくなる可能性」についてもきちんと言及されています。
SMS内のリンクを開くと、該当する機種の一覧ページや関連するお知らせが掲載されており、これらもすべて公式サイトと整合性が取れた内容です。
したがって、「怪しいサイトへ誘導されている」といった心配はほぼないといえるでしょう。
3. 案内されているクーポン情報も公式で確認できる
SMSには「5,500円分の機種変更用クーポンが用意されています」との記載がありましたが、これについても実在するドコモの施策であることが確認されています。
クーポンの対象となる端末リストや割引金額、利用期限などの情報が、ドコモのキャンペーンページに記載されており、これもまた公式のドメイン上に掲載されたものです。
すなわち、このメッセージの内容は信頼できる正式な案内である可能性が極めて高いのです。
ではなぜ、緊急通報が使いづらくなるのか? その背景を解説
「緊急通報がつながらなくなる」というのはとても重要な問題ですが、なぜそんなことが起きる可能性があるのでしょうか?
実はその背景には、ドコモの通信インフラの大きな転換が関係しています。
影響の中心となるのは、次の2つの旧サービスです:
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FOMA(3Gサービス):2001年に開始された第3世代の通信サービス。現在では利用者が大きく減少しており、2026年3月31日をもって終了する予定となっています。
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iモード:1999年からスタートした、携帯電話向けのインターネット接続サービス。FOMAと同様に、2026年春に終了することが決定しています。
これらの終了により、3G回線や古いネットワーク技術に依存していた端末では、緊急通報を含む一部の基本的な通信機能がうまく作動しない可能性が出てきます。
特に、
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3G専用端末
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VoLTE(4G以降の音声通話技術)に対応していない古い4Gスマホ
は注意が必要です。
こういった端末では、110番・119番などの緊急通報に必要な接続がスムーズに行えなくなるケースがあるため、ドコモとしても早めの対応を促しているのです。
「4Gに対応してるはずなのに、なんで自分に来たの?」と疑問の方へ
自分ではすでに新しいスマホを使っているのに、「緊急通報に影響が出る」という通知が届いて不安に思った方もいるかもしれません。
その理由として考えられるのが、「My docomoに登録されている端末情報が古いままになっている」ケースです。
たとえば、過去に使っていたスマートフォンの情報がドコモ側に残っており、それが現在も登録されたままになっていると、システム上では“旧機種を使っている”と判断されてしまうのです。
実際、SNS上でも「登録情報がGalaxy S6のままだったから通知が来た」「本体はもうiPhone 13なのに…」といった報告が複数寄せられています。
つまり、通知が届いたからといって、必ずしも今のスマホに不具合があるわけではないこともある、という点は押さえておきましょう。
自分のスマホは大丈夫?「緊急通報がつながりにくくなる」対象機種の調べ方をわかりやすく解説
緊急通報に影響があるのはどのスマートフォン?その確認方法を詳しくご紹介
ドコモから送られてきた「一部端末で緊急通報がつながりにくくなる可能性があります」というSMS。
その中には「対象機種はこちらから確認できます」とURLも記載されていますが、「具体的にどこをどう見ればいいのか分からない」と戸惑う方も少なくないようです。
ドコモ公式サイトに掲載されている情報をもとに、影響を受ける可能性のある端末をどのように確認できるのかを、わかりやすく手順を追って解説していきます。
確認方法①:「条件を選んで調べる」検索ツールを使う
ドコモの公式サイトには、「FOMA」および「iモード」のサービス終了に関するページが設けられており、その下部に「影響を受ける機種の確認」セクションがあります。
まず試したいのが「条件を選択して調べる」という検索方法です。
以下のような情報を選択していくと、自分の使っているスマートフォンが対象かどうかをチェックできます。
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使用している端末の種類(スマートフォン/タブレットなど)
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製造メーカー(例:Apple、Samsung、SHARPなど)
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発売時期(例:2020年以前)
これらの項目を選ぶだけで、対象端末かどうかを自動で絞り込んで表示してくれるため、「型番が分からない」「正式な機種名が思い出せない」といった場合にも便利です。
確認方法②:「機種名を入力して検索」する
次に紹介するのは、よりダイレクトな方法です。
「機種名を入力して調べる」というタブを使うと、スマートフォンの名称を入力するだけで、緊急通報への影響があるかどうかをすぐに調べることができます。
たとえば「iPhone SE」や「Galaxy S6」などの機種名を入力すると、以下のような注意文が表示される場合があります:
「ネットワーク障害や混雑時に、緊急通報がつながりにくくなる可能性があります。」
このように、自分が使っている機種にどのような制限があるのかを具体的に確認できるため、最も分かりやすく安心できる方法といえるでしょう。
確認方法③:「対象機種の一覧」で直接チェック
公式ページには、影響を受ける端末を一覧形式でまとめたセクションも用意されています。
「対象機種の一覧を見る」というタブを開くと、下記の3つのカテゴリに分類されたリストが表示されます。
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利用不可になる端末(FOMA対応端末)
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通話や一部機能が使えなくなる端末(古い4Gスマートフォン)
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緊急通報が不安定になる恐れのある端末(一部VoLTE非対応の4G機種)
この表では、それぞれの端末に「(1)」「(2)」などの記号がついており、特に「(1)」とされている機種が、緊急通報の接続に問題が生じる可能性があると示されています。
自分の端末がこの一覧のどこかに含まれているかをチェックすることで、影響の有無を明確に確認できます。
4Gスマホだからといって安心できない場合も
「自分の端末は3Gじゃなくて4Gだから大丈夫」と思っている方もいるかもしれません。
しかし、注意が必要なのは、4Gに対応していてもVoLTE(ボルテ)という音声通話方式に非対応の端末も存在するという点です。
VoLTEに非対応の古い4Gスマホは、音声通話や緊急通報の発信時にトラブルが発生する可能性があります。
つまり、「4G=安全」とは限らないということです。自分の端末がVoLTEに対応しているかどうかを、上記の方法で念のため確認しておくことをおすすめします。
実際の使用端末と登録情報にズレがあるケースも
「SMSが届いたけれど、自分のスマホは新しい機種だし、心当たりがない」という方も少なくありません。
こうした場合に考えられるのが、「ドコモに登録されている利用端末情報が古いまま」になっている可能性です。
たとえば、中古スマートフォンやサードパーティの販売店で購入した端末は、ドコモ側のシステムに自動で登録されないことがあります。
つまり、現在は新しい機種を使っていても、ドコモの記録上では古い機種が使われていると判断され、SMSが送信されてしまうのです。
そのため、通知の有無に関わらず、実際に使用している端末が対象かどうかを自分で確認することが非常に大切です。
自分で調べられないときはショップに相談を
もし、対象機種の確認ページを見ても操作が難しい、情報が複雑で分かりにくいと感じた場合は、無理せずドコモショップへ相談するのもおすすめです。
スタッフが実際のスマートフォンを確認し、影響の有無や必要な対応(機種変更や設定変更など)について案内してくれます。
疑問点がある場合も、その場でしっかり確認できるので安心です。
なぜドコモから通知が届いたの?My docomoの機種情報が古い理由と正しい対応方法を解説
「最近スマホを買い替えたのに…」通知が来たことに戸惑う声も
「数カ月前に機種変更したばかりなのに、『お使いの端末では緊急通報がつながりにくくなる可能性があります』といったメッセージが届いた。どういうこと?」
このような疑問を抱いた方は少なくありません。
SNSでも、「自分は対象外のはずなのにSMSが届いて困惑した」「URLは本物のようだけど、開いていいのか不安」など、さまざまな戸惑いや不安の声が寄せられています。
このような通知が届いた背景には、「My docomo」に登録されている端末情報が関係している可能性があります。
実は自動更新されない?登録されている端末情報の仕組みとは
ドコモの公式FAQによれば、My docomo上に表示される「ご利用中の機種」情報は、以下のようなケースで自動的に更新されます:
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ドコモショップやドコモオンラインショップで機種を購入した場合
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故障時の端末交換や、ケータイ補償サービスを利用して新しい端末に切り替えた場合
つまり、ドコモの正規ルートを通じてスマホを入手したときだけ、ドコモ側で機種情報が自動的に書き換えられるようになっているのです。
一方で、フリマアプリや中古ショップ、家電量販店など、ドコモ以外のルートで購入した端末については、たとえ実際に使用していても、その情報がドコモに反映されないことがあります。
その結果、「もう使っていないはずの旧機種」がドコモの記録上では“現在使用中”とされており、該当ユーザーとしてSMSが送られてしまうことがあるのです。
ユーザー自身で登録情報を更新することはできない?
残念ながら、My docomoの機種情報は、利用者自身の操作では変更できない仕様になっています。
「現在使用しているスマホに情報を更新したい」と思っても、ドコモの公式システムではその変更は受け付けられない仕組みになっているのです。
そのため、仮に届いた通知に「お使いの端末は緊急通報に支障が出る可能性があります」と書かれていても、実際の使用端末が影響対象外であれば、焦って対応する必要はないケースも多いのです。
ただし“油断できないパターン”もあるので注意を
一方で、古い4Gスマートフォンの中には、VoLTE(4G以降の通話方式)に対応していないモデルが存在します。
このような端末では、緊急通報の際に接続が不安定になる可能性が指摘されており、ドコモ側も注意喚起を行っています。
つまり、通知が届いた理由が「登録情報が古いだけ」だったとしても、実際に使っている端末自体が対象機種である可能性がゼロではないのです。
このため、「本当に自分の端末は大丈夫なのか」を一度確認しておくことが重要です。
対象かどうかを調べるにはどうすればいい?
以下の方法で、自分の端末が影響を受けるかどうかを調べることができます:
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ドコモ公式サイトの「FOMA/iモードサービス終了のお知らせ」ページを開く
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「機種名を入力して調べる」または「対象機種の一覧を見る」機能を使う
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該当の項目に自分の端末が表示されているかを確認する
リスト内に「緊急通報がつながりにくくなる」と明記されている場合は、念のため機種変更を検討した方が安心です。
逆に、現在のスマホがVoLTE対応済みで、対象リストにも載っていない場合は、過剰に心配する必要はないでしょう。
一人で確認が難しいときはドコモショップで相談を
「機種名の確認がよくわからない」「ページの見方に自信がない」という場合は、最寄りのドコモショップを訪れてスタッフに相談するのが確実です。
その場でスマートフォンを見せれば、対象機種かどうかを確認したうえで、今後の対応方法(必要なら機種変更)について丁寧に案内してくれます。
まとめ|通知が来ても落ち着いて確認を。必要な対処だけを選ぼう
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今回のSMSは、ドコモが正式に発信した大切なお知らせです。
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緊急通報への影響があるのは、「FOMA」「iモード」端末および一部の古い4G機種です。
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通知が届いた理由としては、「My docomoに登録された機種情報が古いまま」というケースが多いと考えられます。
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機種情報は自分で変更できませんが、実際に使っている端末が影響を受けるかどうかは公式サイトで確認可能です。
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対象機種に該当する場合は、早めの機種変更を検討することをおすすめします。
不安を感じたときこそ、落ち着いて情報を確認し、必要な行動だけを選ぶことが大切です。
この記事がその一助になれば幸いです。