オレンジは、その鮮明さでよく知られていますが実際には多種多様なバリエーションが存在します。
例えば、夕暮れ時のオレンジは季節ごとに異なる特別な雰囲気を持っています。
基礎となるオレンジ色の作成方法を学ぶことでさまざまな色を加えたり混合する際の
比率を調整することによって、多彩なオレンジのシェードを生み出すことが可能になります。
このガイドでは、オレンジを作る基本手順からその色調を微調整する方法
そして色を混ぜ合わせる際のポイントに至るまで、詳細にご案内します。
絵を描く際だけでなく、ネイルアートを楽しむ方や
手作りでレジン作品を制作する人々にも広く応用できますので
是非ともこの解説を最後までご覧になってみてください。
オレンジ色の調合法
オレンジ色を自分で作る方法、基本から応用までを説明します。
赤と黄の組み合わせ
オレンジ色を絵の具で作る場合、基本は赤と黄色を混ぜ合わせることから始まります。
赤色は比較的色味が強いため黄色の中に少しずつ赤を加えていくことで
理想のオレンジ色を得るための調整が可能です。
色を濃くすることは容易ですが
一度暗くしてしまった色を明るくするのは難しいので注意が必要です。
標準的なオレンジ色の配合比率は赤と黄を1:1で混ぜることです。
これらの色は色彩の基本であり、限られた色のセットでも必ず含まれているため
オレンジがセットにない場合でもこの方法で作ることができます。
オレンジ色のバリエーション
オレンジには様々なシェードがあり、その色合いを変更したい場合
赤や黄の割合を変えると良いでしょう。
赤を多くすると「朱色」となり、日本の神社の鳥居に使われる色となります。
朱肉の色も朱色です。日本の伝統を表現するのに適した色です。
黄色を加えることで徐々に「柿色」に変わります。
黒や青を少し加えることで柿により近い色味を得ることができます。
黄色を多くすると「ダイダイ色」という、日本のミカンを思わせる色になります。
日本のミカンは、アメリカのオレンジと比較して黄色がかっていることが多いです。
ここに青をわずかに加えると、早生ミカンの色を再現することが可能になります。
これは、黄色が基調の色に青を加えると緑色に近づくためです。
オレンジ色をベースにした色彩変化
オレンジ色を出発点として、さらに他の色を加えることで
新たな色合いを生み出すことが可能です。
多くの異なる色を組み合わせると、絵の具特有の減色混合により
色の明度と鮮度が徐々に薄れてしまうため、色を混ぜ合わせる際は
不必要に色数を増やすことは避けたほうが良いです。
ここでは、オレンジに別の色を一色加えることで
どのような新しい色が生まれるのかを探っていきます。
青を加えてブラウンを作成
オレンジに青色を加えるとブラウン色を作成することが可能です。
青は自然と暗く深みのある色であるためオレンジに加えるとブラウンになります。
黒を混ぜる方法もありますが青という三原色を使うことで
より豊かな色彩を保持することができます。
青を多くするほど色は暗くなり、濃いブラウンに変化しますから
青を加える際は控えめにすることをお勧めします。
適切な比率はおおよそオレンジ3に対して青1です。
オレンジ作成時に赤色を強調することで
レンガ色のような赤みがかったブラウンを作ることができ
黄色を優先すると、ライオンのたてがみを連想させるような黄褐色が得られます。
ブラウンの作成法に関しては、こちらの記事でも詳しく説明していますので
そちらも参考にしてみてください。
白色を加えてペールオレンジへ
オレンジに白を加え合わせることでペールオレンジやいわゆる肌の色調に近づきます。
最近の絵の具やクレヨンには、直接「肌色」というラベルが用いられることは少ないです。
子供が「肌色って何？」と尋ねるのも無理はありません。
このような肌色は白をオレンジに対して多めに混ぜて作ります。
一般的な比率はオレンジに対して白を2倍程度使用することです。
しかし、「肌色」と一言で言っても、人によって微妙に異なります。
人種差や同じ人種内でも色の差がありますからね。
「イエベ」「ブルべ」という言葉を耳にしたことはありますか？
これは、それぞれイエローベース、ブルーベースを意味し
個々に似合う色を見つけるパーソナルカラー診断で使用される用語です。
人の肌色には、黄みが強いものから青みが感じられる白い肌の方まで様々です。
自分の肌色がどのような傾向にあるのか、黄色を強調してみたり
白を多めにして調整してみるのも一興です。
白を多くするほど、より白い肌の色合いに近づきオレンジの割合を増やしたり
わずかに青を加えることで、より濃い肌の色合いを模借することができます。
まとめ
オレンジ色の多様性を理解し、それを自由に作り出せるようになると
食べ物や自然の色々なものを表現する能力が格段に向上します。
例えばミカン、人参、カボチャ、柿などの色を再現することが可能になります。
画材店に足を運べば、多彩なオレンジ色が並んでおりそれらを選ぶことは楽しいものです。
しかし、自分で理想のオレンジを作り出せることには、それ以上の喜びがあります。
例えば、スーパーマーケットで買い物をする際
子供と「あのニンジンの色はどうやって作るかな？」と想像しながら話をするのも楽しい時間です。
この記事があなたの創造力を刺激し
自分だけのオレンジ色を作ることへの興味を深めるきっかけになれば幸いです。
